トップページ > 新着情報
2020/Apr  ←前の月へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
  次の月へ→
【追悼】もとはしさんとの出会いから、私のNTT研究所での2年間のGFは始まりました
優秀な研究者が亡くなったという知らせを先週受けました。
あまりにも早過ぎます。もとはしさんとの思い出を
感謝の気持ちを込めて、ここに紹介したいと思います。

(もとはしさんの功績だけでなく、もとはしさんのお人柄、もとはしさんのかけてくれた言葉の数々を語り継ぐのが、私たちが出来る恩返しではないかと思います。もとはしさんをよく知るみなさま。みなさんがそれぞれ知るもとはしさんの想い出もぜひお会いしたときにお聞かせください)↑ 画像をクリックすると拡大して見られます。

私のNTT研究所での2年間のGFは
もとはしさんのあの優しい笑顔から始まりました。

2006年の当時(14年前!)の私はまだ
この「会議で絵を描く」という天職に出会ったばかりで
「グラフィックファシリテーター」という肩書きを考え出す以前、
「グラフィックファシリテーション」という言葉すらまだ世に無いときでした。

どんな話し合いも描いてみたくてウズウズしていたときですが
さすがに依頼の内容を聞いてヒヨりました。

金曜の夕方、大手町にいろんな専門の研究者の方たちが集まり
アメリカ帰りのもとはしさんの次世代無線技術動向の話を聞いて
議論をするというもの。

「???!」「研究所」で「研究者が集まる」場で、
テーマは「アメリカの最新技術」の話で
しかも目に見えない「無線」について!?

「無線…って???」
当時は確かまだADSLの時代。
ネットの接続にすら手こずる私に、、、描けるのか?!

当日の資料(スライド)は当日持ち込みという。
事務局の方に「だいたいでいいのでどんなお話になりますか?」と聞いても
「アメリカの最新技術の話なので我々もどんな話をされるのか分かりません」
そりゃそうだ。しかし私は、皆さんが知ってて当然のことすら知らない。
それが何かも分からないので、とにかくキーワードだけ聴き出して

とにかく後は家に帰って役に立つのか立たないのか分からないまま
付け焼き刃で勉強して臨みました。
IEEEって?!WiMaxって何だっけ?UWBって何?
「そうか〜無線の反対は有線か〜!」なんてところから始まろ
そもそもNTTのサービスって?何を研究しているの?!エトセトラエトセトラ…

もう頭はパンク状態。不安はさらに大きくなり、、、

研究員の人たちって、細かそう、厳しそう、難しそう…
そもそも「もとはしさん」って、どんな人?
社内外でかなりの有名人だというけどアメリカ帰り?!
聡明?キレッキレ?早口?英語多用?超クール?

妄想膨らみ過ぎて当日はもう緊張マックスでした。しかし、そこへ現れたのが、
サスペンダーにハンチング帽!?
丸い眼鏡にニコニコ笑顔のもとはしさんでした。

そして、すでに昔からの友達のように
「今日は楽しみにしてますよ〜」と寄ってくる。

「へ?!こんな研究員の方っているの?!しかもNTTに?!」
と腰が抜けるほど、、、癒されました(≧◇≦)

しかし実際、議論が始まると、未知の世界の話は
私にとってはすべてが「最新」だらけで、とにかく
すべて聞こえたものは描いて、描いて、描くしかなく、、、

その時の絵巻物を今、見返すと、もうこんな絵しか描けなかったのか!
と恥ずかしくてしょうがないのですが、恥をしのんで紹介します。
もとはしさんへの感謝いっぱい、想い出いっぱいの絵巻物。

(それにしても懐かしい、、、時代を感じる、、、
 FOMA、Wifiがアングラ系なんて言われていたり、
 MiMO(マイモ〜!)アドホックネットワーク、、、)

もとはしさんとのやりとりで忘れられないのが
7枚目の絵の下。「UWB」という文字の横に
ウルトラマンの絵が描いてあるのですが付け焼き刃で勉強した中に確かあった「ウルトラワイドバンド」
え〜っと何だっけ?と思いながらとっさに描いちゃったのがコレ。
このとき私がした説明(グラフィックフィードバック)は今でも覚えてます。

「え〜っと(汗)なんでウルトラマンかというと、確か、UWBって
広帯域でとにかく短距離だけどドカンと届けられるとかいう…
なんかこう3分しか持たないウルトラマンのスペシウム光線みたいな感じ!
と思って、とっさに描けたのがウルトラマンでして…」とほほ。

すると、もとはしさん、なんて言ったと思います?
めちゃくちゃニコニコ笑顔で

「そう!そんな感じ!」

他の研究員の方も、なぜか皆さんめちゃくちゃ笑顔。

「へ?こんなんでいいんですか?!」と聞き返したら
「いいのいいの!これでいいの!これがいいの!」
「研究員でも専門が違えば全然分かってないことあるんですよ」
「分かった気になって黙って帰っちゃうのが一番問題」

その後、研究者同士の議論の閉塞感などを教えていただき
「技術だけの話をしていても意味が無い。
 ゆにさんのように使う人の声こそ聞けることがいいんですよ」と

私の脊髄反射の言いたい放題のグラフィックフィードバックを
その後もとにかくすご〜く喜んでくれた、もとはしさん。

今でも、あの、もとはしさんの第一声
「そう!そんな感じ!」を思い出します。

当時、会議で絵を描き始めたばかりの私は、まだ
「こんな汚い絵なのに
 どうして皆さんがこんなに喜んでくれるんだろう?」
と理解できていませんでした。

それが、もとはしさんの会話から見えてきた瞬間でした。

普段の会議では「そう!そんな感じ!」という会話は
許されていないということ。根拠や数字が必要で、
要点をまとめて結論から述べるべきであり
「なんか違うんだよな〜」は偉い人は言えても一社員は許されない。

でも、みんな共有したかったのは
「なんか違うんだよ〜」「そうそうこんな感じ」という会話。
これが第三者が描いた絵巻物の前なら許されるんだ!と。
そしてそんな「うまく言葉に出来ないこと」でも共有したいことこそ
お手伝いできるのがグラフィックなんだ!と。

実際、この後、いろんな会議で
「そう!そんな感じ!」という言葉から
みんなが1つになっていく姿に立ちあうたびに

もとはしさんがニコニコ笑って「そう!そんな感じ!」
と言った姿を思い出しています。

それにしても雲の上の人と思っていた研究員のみなさんの
あまりにフレンドリーで楽しいやりとりに
「研究員の人たちってこんなに柔らかいの〜!?」
と、とにかくビックリ感動して言うと

他の研究員の方たちは笑って私に
「ゆにさん、みんながみんな、
 もとはしさんのような人じゃないですからね〜」
と教えてくれました。

そしてこの日から2年間。
私の金曜日の夕方は、大手町で
さまざまな研究者の取り組む技術を描き
その商用化をみんなで話し合う内容を絵巻物にしていくという
本当に貴重な経験と本当に楽しい時間が始まりました。

議論の後も、そのまま必ずみなさんと飲み会へ。
そこでまたひとしきり熱く笑える発想が広がって

事前勉強は本当に大変だったけど、私にとっては
研究員の皆さんの持つ知の深さと未来視点に感激し、
現実味を帯びた未来を描けるワクワクが止まらない時間でした。

この2年間の経験が今の私を創ったとっても過言ではありません。
これだけ「目に見えないもの」を描いたんだから
もうどんなテーマが来てもコワくないゾという
根拠のない?自信も持たせてもらいました。ちなみに上の9〜11枚目は (↑ 画像をクリックすると拡大して見られます。
もとはしさんの報告を受けて研究者の方たちが
「生活や暮らしがこれからのどう変わるか」
という話を語り合った内容なのですが

今では当たり前になっている世界を
2006年にはすでに描いていました。

例えば10枚目の右下。
「Cold Spot」という文字の下に
これ一応、氷山のつもりで描いた絵があるのですが

当時はまだ「ホットスポット」という言葉があって
「つながらない」「アンテナ立たない」と携帯を振っていた時代。

でも「これからなんでも繫がるゾ〜」という話から
「つながらないコールドスポットが欲しい!」
という声から描けた絵なのですが

まさに今、「つながりたくなーい」という声、聴きますよね。

ちなみに当時研究員のみなさんも
口をそろえて「欲しい!」とおしゃってました。
「つなぐ」仕事をしている人たちが
「滞りなくつなげよう」と研究している人たちが
「つながりたくない!」とおしゃっていたのが
当時の私には新鮮で、なんだかすごく、、、おかしかった(^^)♪
「ナアンダ、気持ちは私たちと一緒なんですね〜」と。

同じく10枚目の左下と上真ん中に
水色の3Dメガネをしている絵を描いたのですが
これは、私が「目に見えない通信の話を描くなんて
できるのかとドキドキして今日来ました」という言葉を聴いて

もとはしさんが「目に見えたら違うよね」
「見えるメガネがあったらいいよね〜」という話しから描けた絵。

人の言葉をしっかり受け止めてくれて
人柄同様、発想までも柔らかい、もとはしさんの言葉は
その後もいろんな場面で絵筆を走らせてくれました。

私の右手はいつまでも忘れません。

視野が広くて、視座が高くて、
そして低くて、温かくて、公平で
世の中の、技術も、人も、見守って、見通せる

そんな、もとはしさんという人との出会いから
私は私のGF人生に大きな大きな宝物を頂きました。

この感謝の気持ちと初心を忘れず、これからも
もとはしさんという人の存在を語り継ぎたいと思います。
GF会議の現場から : comments (x) : trackback (x)
【追悼】クレイトン・クリステンセン氏のお話を絵巻物に描かせて頂いたのは5年前。
クレイトン・クリステンセン氏のお話を
絵巻物に描かせて頂いたのは5年前。C&Cフォーラムで
遠藤会長や三菱重工業の大宮英明会長らとのパネルディスカッション。(絵巻物アップしておきました)

それまで恥ずかしながら
クリステンセンも破壊的イノベーションも知らず、事前のお打ち合わせで、クリステンセン氏の招致担当であり誰よりもクリステンセン氏の理論を理解し実践されている津田さんに、即席で講義をして頂いた後、慌てて書籍を片っ端から読んで、、、、一気にハマりました。

特にジョブ理論を知ったときは、
すべてがビビビビッとつながった衝撃がありました。

わたしがまだ会社員で編集部にいた時のこと。
読者拡大するための毎週の特集記事や営業が売れる企画商品開発のネタ探しとして、未読者座談会を担当していたのですが(←読者ではないのがポイント)ジョブ理論を知ったとき

「彼らの普段感じているイライラモヤモヤの中に見えてきた本当の欲求、あれはまさにジョブだ!」

と、それまでは当たり前のようにしていた仕事の実体験のすべてが、ピピピピッと体系立てて繋げてもらった感覚は、感動に近い喜びがありました。(例えば、本人たちも気付いていないような、そして実は多くの人が望んでいる欲求に、答えてくれるものがない今は無いから止むを得ず、本人もなんか違うと思いながら、買ったり発言したり行動したりしているに過ぎない。でも、その本当の欲求をつかんで言い換えて違う世界を提供できる企画や特集を毎週つくり続けたあの体験!)

と、同時に、、、う〜ん、あの頃の私の視座の低さ、、、
イノベーションといえるムーブメントが起こせなかったのは?イノベーションなんて言葉もなかった時代だけど…と自分の視座の低さと意志の弱さを反省し、どうしたら?と新たな問いが目の前にどんどん広がって、、、ハマっていきました。ただ、そんな喜び楽しんで読んでいる暇もその時はなく、そうでなくてもパネルディスカッションは話の展開が見えない緊張度の高い現場なだけに「読み込み方も中途半端な理解じゃ絵に描けない(汗)」と緊張感マックスで、何度も何度も読み返して、付け焼刃で当日を迎えました。

でも、ご本人にお会いしたら〜(*´▽`*)

大きな身体とニコニコな笑顔で、
周りの人達を一気に暖かく包み込んでしまうお人柄に、すっかり心ほぐされ、しかもあの大きく温かい手で握手してもらって、すっかり肩の力が抜けました。私も恐れずいつも通り楽しもう。絵筆を持って小さな破壊的イノベーションであろうと、その日の絵巻物に臨んだのを今でも思い出します。←かなり自分に都合よく解釈、且つ大袈裟ですが、当日までに色んな方からクリステンセン氏の権威たる評判を聞きすぎたせいもあり、私の中で、世の中の常識に合わせて正しくあらねばとリキんでました。でも「それでは楽しいイノベーションは起こせないよね」とあの笑顔に言われた感じがしたんです。お話を生で聞き描かせて頂いた絵の中で、今でも個人的に忘れられないのは、ジョブのお話の文脈から描けた

カスタマーと切り離して」という絵。
(アップした絵巻物の右上に小さく描いてあります)

「描きながら、そうそう!そうそう!」と唸りました。
というのも、いろんな会議の現場で、例えば、
カスタマー像のペルソナの説明を受けて「そんな人居るの?」とか、
カスタマー調査の報告を受けて「その人、特有の意見では?」という声に、
何度も遭遇してました。でも、絵の中にはきちんと「気持ち」「欲求」「解消してほしいイライラ」といったものが大きく大きく描けてきていて、それは同時に「40代も80代も同じ気持ちの人が描ける絵」となっている。私は「そういう人たちたくさん居ますよ!たくさん描けますもん!」と絵の中の状態を伝えるだけでしたが

ジョブとカスタマーを切り離す」という言葉で、
パ〜っと後光がさしたように晴れたんです。
(だから右上のジョブの絵を黄色く輝くように描いちゃったのですが)

ちなみにこのパネルディスカッションの2日前、
偶然にも三菱重工業の国産初の小型ジェット旅客機「三菱スペースジェット(当日はMRJ)」が初飛行を成功させました。リージョナルジェット市場をつくったボンバルディア社とエンブラエル社の破壊的侵入(を受けたのはエアバスとボーイング)について読み立ての私にとっては、日経新聞でその記事を見つけたとき「なんたる偶然?!」と小躍りしてました。当日、大宮会長に(スーツに素敵な飛行機のシルバーピンをつけられていたのが今でも忘れられないのですが)、「おめでとうございます」とお伝えしたらとってもニコニコされてました。

でも登壇前の皆さんのランチミーティングでは
その話が出なかったので「アレ?これはクリステンセン教授から見たら、いまさら?と言われちゃうことなのか。飛行延期のこととか指摘されれちゃうことなのかな」などなど悶々としながら私も皆さんと一緒に会場へ向かいました。そしてテーマに添ってファシリテーター西口さんが進行されるようとしたまさに最初に、

クリステンセン教授が切り出されたんです。
「素晴らしいニュースを聞きました。まずは心からお祝いを申し上げたい」と。わお〜!キタ〜ッ!と。(予習しててよかった〜という安堵感もありましたが)

シナリオ通りなんて進めないよ〜と言わんばかりに、
今起きているビジネスに興味津々で語られる
クリステンセン教授の姿は少年のようで♪そして

ダメ出しとかないんです!
もっと出来るよ。すごいことは小さなことから起こせるよ。邪魔してくるものに負けないで。と、現場の人たちの苦労に語りかけるようで温かかかったんです。

そんな寄り添った言葉に、絵筆を動かしながら感動してました。そして、クリステンセン氏に、高くて広い視座から(実際大きな方でしたが)語られることで、単なるニュースとして読んでいたその出来事が、ちゃんとビジネスというカタチで定着されていく感じが絵筆を通してウワ〜ッ!という体験でした。

じぶんの描いた絵巻物を今見ると、あの短時間を言い訳にはできないほど、それが全然表現できていなくて、自分の稚筆と遅筆に恥ずかしく悔しさが溢れ出てくるのですが、私の右手に残っている感覚は、クリステンセン氏の心の声。

問題はイノベーションではない
片付けなければいけないジョブがある
という言葉から描けてくる絵を通して、

「もっともっとその人を幸せにできる余地がある」
人が本当に幸せになる機会をもっとたくさんの人たちに届けてほしい」

という思いが手の中に残ってます。
私の勝手に感じてるだけですが(^^;

昨今は絵筆を持って伺う会議の現場では「破壊的イノベーション」という言葉だけが語られることが多くて(実質が伴わないので)「具体的な絵が描けない」と叫んじゃうこともよくあるのですが、フワフワしてても語りたくなる気持ちもよく分かります!だって、本を読んだからといって、直接お会いして講演を聞いたからといって、クリステンセン氏の伝えてこられたことを理解して実践するのは難しく、また人間はどんどん勝手な解釈をしていきやすく。。。でも、そんなとき

津田さんの会社から送って頂くメルマガが
個人的には大事な学びの機会になってます。
まだ登録されていない方はぜひこちら
https://blog.indee-jp.com/
これからも語り合うこと語り継ぐことが
私たちに出来ることかなと思います。

【Biz/Zine記事】↓この時の絵巻物です
https://bizzine.jp/article/detail/1130
11月13日、イノベーション理論の第一人者ハーバード・ビジネス・スクールのクレイトン・クリステンセン教授がNECと一般社団法人Japan Innovation Network (JIN) による共同招聘
「C&Cユーザーフォーラム & iEXPO2015特別講演」に登壇。

【日経XTREND】
富永 朋信 氏「人より意図」「行動は意図の変数である」
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00276/00001/?i_cid=nbpnxr_parent
GF会議の現場から : comments (x) : trackback (x)
GF報告:あなたの一言が『土地家屋調査士』の未来を変える@長野県
※画像はクリックすると拡大して見られます。きれいごとは絵空事。なんとかしたいモヤモヤネガネガネガにこそ
本当に進みたい未来ありたい姿(ポジ)が描けてくる!

ということで、今回は長野県で
「土地家屋調査士の未来」を見据えて

160人超の「土地家屋調査士」の皆さんに
まずは思い切り、モヤモヤネガネガを吐き出していただきました。主催:長野県土地家屋調査士会
http://www.nagano-chosashi.org/

会場:長野県総合教育センター 講堂
https://www.edu-ctr.pref.nagano.lg.jp/実は今回、みなさんのネガが
底を打つ(吐き出し切る)までの到達時間があまりに早くて
久しぶりにこっちが慌てました!でも、その理由がしっかり後半3枚のポジに描けてきました。

「心身ともにタフで明るい人間力」が
眩しいくらい光を放つ「黄色いハート」に描けてきた
「土地家屋調査士」さんたち。

今後増えてくる空き家問題も、所有者不明の土地の問題も、
AIでは解けない土地の境界線にまつわる揉め事も

「国家資格 土地家屋調査士」を持つ我々が
専門家としての誇りとこの人間力を持って
なんとかする!できる!

そんな未来が描けてきた、3時間の絵巻物報告です。

↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓ 

2020年で70周年を迎えるという「土地家屋調査士法」
昭和25年7月31日に制定。そもそも

「調査士制度」が発祥したのはここ長野県なのだそう。
http://www.nagano-chosashi.org/birthplace/

ということで一枚目に描いた絵がこちら↓上方に描いたのは土地家屋調査士の徽章なのですが
(「五三の桐」真ん中の漢字は「測」です)
3つの桐の枝葉を左から過去・現在・未来とみたてたら…

発祥の地として芽生えた青々とした若葉から
現在は平和安泰な守られた資格の明るい木々。
でも未来を思うと…

枯れていってしまうかも
という絵が描けてきてしまいました(^^ゞいつも聴講形式の研修を受けている参加者の皆さんにとっては
初めてとなる「対話」を160人で体験していただきました。

15のテーブルに分かれて、席替えをしながら色んな人と
『問い』に対して対話をどんどん深めていくという
「ワールドカフェダイアログ」という手法です。まずは問1(現在のネガ)問2(未来のネガ)と
ひたすらネガネガモヤモヤを吐き出していただきました。ところで「土地家屋調査士」という職業。
不動産登記や売買・相続に縁がなければ
知らない人も多いのでは?私もその1人でした。

土地家屋調査士の皆さんも、この後の絵巻物で
「知られてなさ過ぎるー!」と嘆いておられますが
立派な国家資格。全国に1万6737人しかいらっしゃらないそう。

「不動産の表示に関する登記」に必要な
土地又は家屋に関する調査及び測量をして
申請手続について代理するお仕事。

なんて一言では言えないお仕事ぶりで土地の境界線を確認するため、時には野山掻き分け、女性でも杭を打ち
測量の技術の進歩も日々追いかけ(ドローン測量あるそうです!)
法務局相手に登記の細かい申請書類作成はもちろん

震災・災害には駆けつけるし(境界線が分からなくなってしまう!)
増え続ける所有者不明土地や空き家問題対策のためにも
地図を整備するなど、仕事は広範囲。

それでなくても「土地の境界を特定する仕事」と言ったら
近隣の方と境界線を争ったり、と揉めるんだろうな…
私なら絶対メンタルやられるかも…などと想像すると

東京の自宅を出る時にはすでに、
土地にまつわるドロドロネガネガを描く覚悟をもって
この日、長野にやってきたのですが、、、結果は「あれ?」と拍子抜けするくらい
土地にまつわる人間関係のドロドロは
ほとんど描けてきませんでした(^^ゞ

※詳細は写真をクリック拡大してお楽しみください。「どんな些細な事でも、日々の不満でも構いません」と
160人にモヤモヤを吐き出してもらったけれど
あっという間に出尽くしたようで1時間経ったころにはもう皆さん
「言うことないなあ」みたいな雰囲気に(^^ゞちなみに絵の上下にある付箋は、絵巻物を振り返った後に
「共感した絵に付箋投票」していただいたものです。ここまでのネガの絵巻物の振り返りをしているときから皆さんニコニコ。
「その通り!」「気持ち汲み取ってもらった!」

あまりにみなさんの明るい笑顔なので

「ネガはみんなの気持ちを1つにする」
「ポジより先にみんなの置いてきぼりにされている気持ちを拾う」
と、普段から言っている私も、

「まだ吐き出し切れていないネガもあるのでは?」
と気になって

「土地の境界線にまつわるお仕事なんて
ものすご〜く大変なんじゃないですか?」
など、しつこく聞いてしまいましたが、皆さん

「気にしてたらやってられないよー」
「麻痺してるから♪」と、とにかく明るい!主催者の理事の方たちの「これ以上は出てこない、大丈夫」
「とにかくネガ=問題意識がみんな一緒だった」
「それが明らかになったことが本当に良かった」
「今後の施策を進められる」という声を聞いて一安心しました。そしてこの後、絵巻物を見ながら皆さんが交わした対話の中から
「ネガの裏にあるポジ」が描けてきました。↓ 左の絵(右下ナンバリング10)
「AI技術が進んでも土地トラブルは出続ける」
という赤紫色に塗った絵。この絵に対して右↓ に描いたのが↑ 「このトラブルが明るい兆しにも見えた」
「そこに我々の未来を感じる」「ドロドロこそやりがい」

そんなみなさんの言葉から描けたのは
最強にポジディブで明るい「黄色いハート」。

↓また、若い方から聞こえてきた
「専門家としての誇りをもって」という言葉や

長年このお仕事をされている年配の方たちが
「人と人とのつながり」「信頼」で広がる仕事。
と、力強く、自信を持って語る姿に魅了され

↓こちらにも眩しいくらい光を放つ
「黄色いハート」に描けてきました。
↑ 左の絵(右下ナンバリング12)には
「心身ともにタフで明るい人間力」という「黄色いハート」

↑ 右の絵(右下ナンバリング13)には
「光を放つ黄色いハート」で人と人を結んでおきました。

↑左の絵(右下ナンバリング12)の右隅には
「空き家問題」で三つ巴状態に描けてきた三つの「省」。
どうも「所有者不明の土地」には興味が無さそうという絵。

前半のネガの絵巻物では
「○○省」は常に上の方に描けてきたのですが
後半のポジの絵巻物では、形勢逆転。

「我々に任せて」と描けてきた土地家屋調査士さんたちが
「国民の味方」「日本国土の味方」として
上方に描けています。

皆さん無意識のうちに使命感で燃えているんですね。

ちなみに、こんなふうに「日本国土」と言い切れる絵は
(GF史上初?!とは大げさかもしれませんが)
新鮮な気持ちよさがありました。

というのも最近はグローバル、ダイバシティ、インバウンド
インクルージョン、LGBTQ…と意識も広がり

絵巻物の上で「日本国土」「国民」なんて言葉で描ける絵というのは
閉鎖的で、視野の狭い、鎖国時代のような、井の中の蛙議論をしている
ことを表す、あまりいい絵ではないことが多いのです。

でも土地家屋調査士さんなら
「日本国土」のために!とためらわず描ける。
意義深く貴重なお仕事だと改めてを感じました。

測量をして申請書類を作成するだけなら
IT進化で誰でもできるようになるかもしれませんが

土地の境界を仕事にする以上、
境界線のあっちとこっちには必ず人と人がいるわけで
そんな人間関係と切っても切れないお仕事。

この先いくらAIが進化しても
「日本国土」を守るためには、専門性と技術力だけでなく、
その皆さんの経験で磨かれた明るい「人間力」が必要です!会場は160人超の土地家屋調査士さんのエネルギーで熱気ムンムン。
10月でしたが私は真夏にスポーツした後のように汗だくだでしたが
いい汗かいた〜! 貴重な機会を本当にありがとうございました。おまけ:初めて塩尻駅に降りました。
駅には長野ワインや塩尻ワインをアピールする旗がたなびいてました。
帰りにいただいた塩尻ワイン、美味しかったです!
GF会議の現場から : comments (x) : trackback (x)
おススメ!ワークショップアイデア「大きな名札」&「100色筆ペン」@釜石・鵜住居まちづくりワークショップより
先日紹介した【釜石・鵜住居まちづくりワークショップ】から
おススメ★ワークショップグッズのご紹介です!

最近ワークショップでは名札代わりに
「宛名シール」を使ったりしますが

このビッグサイズ↓良くないですか(^^)?!私は背中に貼っていますが(皆さんにずっと背中を向けているので)
参加者のみなさんは胸にドーンと貼っていて高齢者も多かったので大きな文字が見やすし
お互いを知るちょっとした情報も書き込みやすい。

↑↓この日は「呼ばれたい名前」と
「出身地」を書いていますちなみに上のシャツはラグビーワールドカップ2019の
公式Tシャツです。こちらもおススメ(^^)

そしてもう1つおススメが
事務局で用意したサインペン。

なんと100色セット!
これ見ただけでワクワクしてきます(^^)Litchi 水性ペン(100色)→amazonのサイト

しかも試し書きをしてみたら「筆ペン」タイプ!
これは想定外だったのですが(^^ゞ「意外にこの慣れない書き味が、返っていいかも!」と
とそのまま使ってもらったところ

皆さん上手に書いてくれてました〜♪毎回いろんな主催者と組ませて頂きますが
そのたびに新しいアイデアやインスピレーションをもらえるのも
私の1つの楽しみです♪
GF会議の現場から : comments (x) : trackback (x)
鵜住居だけの問題じゃない「なんとかしたい問題」@釜石・鵜住居まちづくりワークショップより「ワールドカップが終わったら?」「復興後の維持管理って?」「草を刈る人がいない!」
釜石・鵜住居まちづくりワークショップ
【全・絵巻物&当日の様子】は→こちら

鵜住居が未来のために「なんとかしたい問題」
は→こちらに抜粋して紹介しましたが

「これは鵜住居だけの問題じゃない!」と声のあがった絵も
以下に抜粋して紹介しておきます。詳細については→【全・絵巻物】にて

【鵜住居だけの問題じゃない】
「ラグビーワールドカップが終わったらどうなるの?」
「オリパラでも同じことが言える」という声も聞こえてきました。下の絵は「このままいくと…」
「スタジアムが鹿たちがの遊び場になって
 スタジアムが糞だらけになっていしまう」
という絵ですがもっと寂しかったことは、みなさんに付箋投票してもらったとき
(「これだけはほっとけない」と感じた絵に付箋を貼る)
上の絵には付箋が貼られなかったこと。

ただこの後、事務局内での振り返りで、
「何をするかという前に、今日ここで出会った人たちこそ財産」
というお話があったのも印象的でした。【鵜住居だけの問題じゃない】
「復興のおかげで出来た立派な建物の今後の維持管理って?」【鵜住居だけの問題じゃない】
草を刈る人がいない!」このほかにも絵巻物にはどの地域でも(都心でも起きている)

高齢者の日々の生活のモヤモヤ
交通手段のモヤモヤ


どれも優劣つけられないモヤモヤがいっぱいです。
「なんとかしたい」と思っている方たちには
全・絵巻物】を隅々まで見て頂けたらと思います。

どの問題も、すでに「なんとかしている人たち」がいてくれて

でも、それぞれが、バラバラに
目の前の問題」を解決するために
1つ1つモグラたたきのように対処していても…

例えば、草を刈る機械を入れたところで
その先の「未来にはつながる絵」は描けてこない…。

そんなときこそ、目線を目の前から未来に向けて
どこに向かって進んでいるのか」をいつも確信が持てる
ビジョン」が描けていることがとても必要だと、
絵筆を持っていつも感じることです。

他地域でも描けるであろうこれらの絵は、
他地域とも力を合わせる価値のある問題とも言えるけれど

すぐできることは
その「地域ならではのビジョン」に向かって
(鵜住居なら「子どもの声が聞こえる未来」のために)

それぞれがちょっと目線を未来に向けるだけで
(スタジアムの活用も、維持管理の方法も、草ぼうぼうにさせないことも
 交通手段の改善も、今の高齢者の気持ちを汲み取ることも)

力をあわせている」という構図を生んでいく絵は描けてきます。

「共創」流行りの世の中ですが、
「多様」でなくちゃいけない雰囲気や
「新規事業」を生み出さなきゃいけない
みたいな流れに惑わされず

あえて各自ができること&目線をちょっと変える
だけでも十分、大きなうねりが描けると思う、この頃です。
GF会議の現場から : comments (x) : trackback (x)
鵜住居が未来のために「なんとかしたい問題」ワースト3@釜石・鵜住居まちづくりワークショップより
釜石・鵜住居まちづくりワークショップ
【全・絵巻物&当日の様子】は→こちら

鵜住居(うのすまい)に暮らす地元の方たちに
日頃のモヤモヤを語って頂いた絵巻物から

「これだけはなんとかしたい/ほっとけない」と思う絵に
付箋投票してもらった絵を抜き出してご紹介しておきます。↑【投票付箋が1番多かった絵(10票)】
「子どもの声が聞こえなくなる鵜住居になったらイヤ〜!」
と草ぼうぼうの中から叫ぶ絵。(絵)

GF的にも、これは今回のワークショップで一番大事な絵。
鵜住居が迎えてはならない最悪な未来です。というのも、
この付箋投票の後に、下の絵が描けてきたから。「いの一番に子供たちの学校を再建」した鵜住居が、今、一番「なんとかしないといけない」絵。
「子どもの声が聞こえなくなった草ぼうぼうの鵜住居」

そしてこんな最悪な未来(ネガ)を反転させたところに
鵜住居が進むべき本当の未来(本当のポジ)が見えてくる。

(なんとかしたいからモヤモヤしている。モヤモヤネガネガこそ本当のポジの裏がえし)

鵜住居のために活動をする人たちが、同じ思いを共有し
5年後も10年後も「子どもたちの声が聴こえる鵜住居」にするためにという
同じ目標に向かって進んでいけるといいですね!

↓ 【投票付箋が二番目に多かった絵(6票)】
「友達、帰ってこない」「高校卒業した後、出ていっちゃう」
「20代の若者居ない」「子ども少なくなっている」(絵Α銑А
↓【投票付箋が多かった絵(5票)】
通り過ぎる町「ウノスマイ スルー」(絵Α上記絵の詳細はこちら→【全・絵巻物&当日の様子
GF会議の現場から : comments (x) : trackback (x)
【全絵巻物★釜石・鵜住居まちづくりワークショップ】復興は進んでいるけれど、地域の人たちの本当の気持ちは?見えてきたのは「いの一番に子供たちの学校を再建」した鵜住居が、今一番「なんとかしないといけない」絵
先日ここでお知らせした「まちづくりワークショップ」の
当日の様子と全・絵巻物をご紹介します!岩手県釜石市の中でも最も多くの方が亡くなった
鵜住居(うのすまい)地区。

震災から8年。復興(ハード)は進んでいるけれど
地域の人たちが抱えている気持ち(ソフト)は?


ここ鵜住居には、昨年、復興スタジアムがオープンし
今年9月にはいよいよラグビーワールドカップが開催されます。
※スタジアムができるまでの物語については ↓ こちら
 『釜石の夢』(大友信彦さん著)をご覧ください。


今年の3月に、道路も開通し、鉄道も開通し、
復興住宅の建設も進み、駅前には慰霊碑や津波伝承館
お土産や三陸の幸が買える味わえる施設も完成しました。

でも…地域で暮らす人たちの気持ちは?本音は?

岩手県釜石市鵜住居(うのすまい)の未来のために
なんとかしたいみんなでざっくばらんに語り合いました


↓写真をクリックすると拡大して見れます。下の画像が、絵巻物の一枚目になります。
絵の中の黄緑色に塗った箇所は鵜住居地区です。

地図を描きながら鵜住居地区を線で囲っていたら
「あれ?!これ鵜の後姿に見えるかも!」と
思わず左上には「巣を大事にする鵜」の絵も描いてみました。

↓写真をクリックすると拡大して見れます。というのも、東京でこのお話を頂いたときから
ず〜っと「鵜住居」という地名にとっても惹かれていて
(最初は読めまなかったんですけどね…「うのすまい」)

え?!鵜が住まう居場所?!
絵に描けそうないい地名だな〜というのが第一印象。

その次に思ったのは、人口減少、高齢少子化で悩む日本にとって
巣づくりしたくなる居場所
とは、なんて魅了的な名前なんだ!と思いました。

しかし、由来を調べても「」にまつわる物語は見当たらず…
現地入りしても特に「」にまつわるモノにも出会えず…

悶々としてたのですが、こんなところに「」が居た!
と、勝手に喜んでこの一枚目を描いていました。

(絵筆を持って、いろんな地域で描いていると
 「まちづくり地名」は何かしらつながりが描けてくるので
 いつも気にしています(^^))

それから、上の一枚目には、事前に東京で調べてきた鵜住居情報や
現地入りして、実際に事務局メンバーに車で連れて行ってもらって得た情報なども
(もう抱えきれないくらい情報でいっぱいいっぱいになっていたので(^^ゞ)
忘れないように、それらも描き込んでおきました。

↓写真をクリックすると拡大して見れます。さて、まずは皆さんで「自己紹介&ハイタッチ」!

ハイタッチ」って、下手なアイスブレイクやるより
ずっと効果的!と、毎回思います。

写真見えますかね?みなさんいい顔してます(^^)
モヤモヤネガネガドロドロを語って頂いているのに♪

この日はワールドカフェ形式で席替えをするたびに
ハイタッチ」していたのですが
初対面でも、よく知る仲でも、一気に笑顔になれるし
お互いの距離がぐっと近くなるテッパンツール。おススメです!

↓写真をクリックすると拡大して見れます。対話の中身をご紹介する前に
この日のワークショップの前提条件を先にお伝えしておきます。

「まちづくり」というと、多くの場合は施策や解決策(to do)や
そのためのアイデア出しが先行しがちですが(ポジポジポジ…)

この日のワークショップは、具体的なゴールをあえて置かず
解決策やアクションプランも決めることも目的ではありませんでした。

鵜住居にとって本当の未来につながる話し合いにするためには

心から「なんとかしたい!」 と思える
「本当の問題」をつかむこと。

そのためにこの日、絵筆がしたことは
今回は地域に暮らす人たちが普段じつは抱えている
モヤモヤしていることを拾って拾って絵巻物にすること。

そうすれば間違いなく

復興の次のステージは「何のために」「どこに向かって」
踏み出さなければいけないのか見えてくるはずの1日。これはグラフィックファシリテーターとしてのお願いでもありました。

ポジティブで前向きな話し合い「だけ」で描ける絵は
他地域でも描ける絵と変わらないことが多く、結局

それって本当に続くの?面白そうだけど一回やって終わり?
地元の人たちの気持ちは置いてきぼりにされてない?
という話し合いになりがちです。きれいごとは絵空事。

いつも最初に描かせてくださいとお願いしているのは、ポジよりネガ。
ネガ→ポジの順番でないと、後から見る人にも伝わらないんです。

ネガというと否定的に聞こえるかもしれませんが
モヤモヤしていること」に潜んでいるのがネガ。モヤモヤしていることって、抑え込んでも
また出てきてモヤモヤして、無意識に人の未来行動を止めている
実はやっかいなもので。

だからとにかくモヤモヤは「紙に定着させて止める」こと。
それがグラフィックファシリテーターの第一の使命ですね。
(ネガネガだらけの居酒屋議論は紙に定着させないから
 止まらないし繰り返すのだと思います(^^ゞ)


そして自分たちがいったい
「何にモヤモヤしているか」が見えてくると
次の一手が見えてきます。モヤモヤしていること」が「やっかいなこと」はもう1つあります。
それはそれらの多くは「簡単に解決できないこと」だということ。

というよりも「簡単に解決できないこと」だから
モヤモヤしていて、多くの場合放置されている。

しかしモヤモヤの多くは、目に見えないけれど
潜在的に必ずといっていいほどよくない未来を引き寄せている…
(以下の絵巻物を見てもらうとよく分かると思います)

言い換えると、やっかいだけど、そんな「モヤモヤしていること」にこそ
「なんとかしなければいけない」本当の問題が潜んでいて
そしてそれこそ「力をあわせて」取り組むべき価値のある問題でもあります。

簡単に解決できないこと」けれど
解決しなければいけない」本当の問題だからこそ
みんなで力をあわせる」価値がある。

そんな、力をあわせてくれる人たちのハートに火をつけるためにも
なんとかしたい!」と行動を起こさせるのは
地域で暮らす人たちのモヤモヤネガネガを明らかにすること。

ということで、GFとしては、絵巻物を通して
さらに、今日この場に参加できなかった人たちにも届くことを信じて
絵筆を動かしました。

当日もそのまま絵巻物を公民館に貼ったままにしてくださると言ってもらえて
なんとかしたい!」仲間が増えることを願っていますが、改めてここでも
当日の様子&絵巻物をご紹介しておきます。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
↓    ↓    ↓    ↓    ↓    ↓
 
ここからの絵巻物を見るときに
こんな ↓ 見方でも見てください。

「震災があったからこそ描けてきた絵とは?」
「震災があってもなくても描けてきた絵とは?」


もしくは(別の言葉で言い換えると)

鵜住居ならではの絵とは?」
他の被災地でも描けそうな絵とは?」
日本の他地域でも描けそうな絵とは?」


※グラフィック右下左下にナンバリングしています。
↓写真をクリックすると拡大して見れます。
今回は70代、80代の方たちも参加してくださり
一人暮らしの高齢者の方たちの生の声が描けたのは
GF的には力強い絵となりました。

(高齢者のためのサービスの話し合いをする現場で
 しばしば主役である高齢者不在で議論される場が多いので!)

そして描けてきたのは、都内に住む私の母(80歳)が
いつも言っていることと全く同じこと!

ただ、お話を聞いていたら、
私の母が受けているようなリハビリや地域サービスが、
もしかして復興事業で忙しい地区では、都内に比べて
後手に回ってしまっているのでは…と心配になったりもしました。

上の絵の中でGF的に新鮮だったのは
お年寄りの夢は?」という問いかけが描けたこと(右上)
なかなか描いたことがない!
(「子どもの夢のために」という話はどこでも描くので)

思わず大きく描いちゃったのですが、
そしてこの後、その答えが描けてきます!

↓写真をクリックすると拡大して見れます。上の絵で注目は、右中央に描けている
通り過ぎる町「ウノスマイ スルー」

「駐車場がないから通り過ぎる
「店が無いから通り過ぎる
「出会えるのは鹿」だけ?

土地も道もとっても広いので
「路肩に停めても叱られないのでは?」と聞いたら
きちんと(!)厳しいそうです、釜石市。

前日、地元の居酒屋さんで地元の人とお話をしていたら
「鵜住居?大槌へ行く途中に通るよ」
と言われたのを思い出しました。

日頃の何気ない「通り過ぎる」という事象が
明るくない未来を引き寄せてくる気がしてきます。

通り過ぎる町、、、
以前↓熊本でも同じ絵を描いたことがあります

通り過ぎる町」になっている大津町(おおづまち)
http://www.graphic-facilitation.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=380
大津町と熊本県立大学COCが取り組む 絵空事に終らせない地方創生フューチャーセッション

鵜住居だけの問題ではない。
同じ問題を抱えている地域は全国にありそう。

↓写真をクリックすると拡大して見れます。引きこもっている絵が描けているのも気になりました。
上の絵:右下「声をかけても出てこない」

その絵の上には、新しい復興住宅が出来たけれど
「仮設住宅のほうが楽しかった」という絵。

実際、この日のワークショップへの参加を声かけしても
来てもらえなかったという苦労がありました。

もう一つ上の絵で見逃せないのは(右上)

「高校卒業したら鵜住居の外へ出ていってしまう」
「若者が居ない 20代が居ない」
「子供も少なくなっている」


左下に描けている
「友達、戻ってこない」

悲しくなって「ナミダ」で囲んでみました。

そのナミダの上には
暮らしたくても「地元の工務店さん順番待ち」という現実。

その先に続く絵が↓下の絵になるのですが
盛岡へ移住した人の言葉

「整備に時間かかるとわざわざ戻らない」
「新しい土地の生活に慣れちゃった」


↓写真をクリックすると拡大して見れます。上の絵の左には
「新しく立派な建物がどんどん建っているけど
 この先の維持管理は…自分たちでできるのか」
という話しを聞いて「ドーン!ドーン!ドーン!」と
復興庁の銭袋と一緒にビルを描いておきましたが…

これらは他の被災地でも描けてきそうな絵です。

上の絵 右下には県外から人たちの声も描いてあります。
「運転苦手」「酒呑みだから運転したくない」

私の住むマンションも駐車場の空きが増えてます。
マイカーを手放し、週末のレンタカーは取り合いです。
若い人は免許を持っていない人も多いです。

私たちは滞在した3日間、釜石駅近くのホテルから
レンタカー、バス、三陸鉄道という三種類の交通手段を利用しましたが
三陸鉄道で訪れても鵜住居駅からの移動は徒歩のみ。

絵巻物4枚目に高齢者の方たちの
「車が無いと生活できない」という絵を描きましたが
地元の生活者も、外からきた人たちも、不便さは同じかも。。。

まず「草を刈る人が居なくなる

ということで下の絵に描けているのは

草ぼうぼうの鵜住居

↓写真をクリックすると拡大して見れます。「家が建たない」「学校閉鎖」「スタジアム荒廃」
「鹿の糞だらけになる」
という話を聞いていたら

(↑右上)今は芝のグリーンできれいな復興スタジアムも
鹿の遊び場となって糞だらけで茶色く描けてしまいました。

あまりに草ぼうぼうの鵜住居
とうとう名前の通り、「鵜だけ」が住むところに
描けてきたのが下の絵です。

↓写真をクリックすると拡大して見れます。↑ 高齢者のみなさんが
「今、子供たちが挨拶してくれるのがとっても嬉しいのに」
とおっしゃっているのを聞いたら、その反動で絵には

鵜住居子どもたちの声が聞けなくなったらイヤ〜

という叫び声が描てきました。

草ぼうぼうの草むらの中からそう叫んぶ
高齢者の方たちの目から大粒のナミダも描けてきました。

「これだけはなんとかしたい/ほっとけない」と思う絵に
付箋投票してもらったところ、ワースト3は以下の通りでした。

【付箋が最も多かった絵(10票)】
「子どもの声が聞こえなくなる鵜住居になったらイヤ〜!」
と草ぼうぼうの中から叫ぶ絵。(絵)

【付箋が二番目に多かった絵(6票)】
「友達、帰ってこない」「高校卒業した後、出ていっちゃう」
「20代の若者居ない」「子ども少なくなっている」
(絵Α銑А

【付箋が多かった絵(5票)】
通り過ぎる町「ウノスマイ スルー」(絵Α感想の共有で描けたのが下の絵です。

絵巻物2枚目に描いた「町民3800人」を見て
東京から参加してくれた方からは
うちの会社よりも人が居る!」という声。

1つの大きな企業とみたてたら
出来ないことはないのでは。

また、地元のは、どの絵も
どこの被災地でも当てはまる」と教えてくれました。

こちらは言い換えると
鵜住居だけで解決しようとしなくてもいいのかも

他地域といっしょに取り組むべき
大きな問題かもしれません。

↓写真をクリックすると拡大して見れます。上の絵の中には、今回のワークショップで
一番大事な絵が描けています。

3.11直後の町の話し合いで
鵜住居の大人たちの一番の願い。それは

学校をいの一番に復興してほしい」
学校が再建されるなら戻ってくる」


子どもたちの居場所をつくることが最優先だったそう。

それなのに…
もしこの先…

「子どもの声が聞こえなくなった草ぼうぼうの鵜住居」
になってしまったら?

GF的にも、鵜住居が迎えてはならない最悪な未来は
「子どもの声が聞こえなくなった草ぼうぼうの鵜住居」

鵜住居が今、一番なんとかしないといけない絵です。

他の地方・地域でも同様に
「子どもが減っていく町」を描くことはありますが

震災直後にあったこの話し合いの絵が描ける鵜住居にとっては
どこよりもあってはならない未来と言えます。

この先も「子どもたちの声が聴こえる鵜住居」にしなくては。
これは最初に描いた「お年寄りの夢とは?」の答えでもありました。

↓写真をクリックすると拡大して見れます。上の絵、右上の黒く塗った部分は

震災後、ボランティアなど外からの支援がなくなって
落ち込んだ人が多かった
」というお話を聞いて
思わず黒く塗ってしまったのですが、、、

「今がピーク」「ラグビーワールドカップが終わったら?」
「あのときと同じように感じる人が出るのでは…」
という声が気になりました。

草を刈る人がいない」のは鵜住居だけの問題ではないようで
「実家岡山のお話でも同じことが起きている」
という話をしてくれた方の話を右下に。

絵巻物4枚目に「メモリアルパーク見ると悲しくなる
という絵があったのを見て

沖縄ではお墓の前で、家族親族が集まって、
会話や料理やお酒を楽しむそう。そんな場所にならないのか。
という声を左下に描いています。

↓写真をクリックすると拡大して見れます。「震災を経験して命の尊さを知った私たち」
「だれ一人も見逃してはならない」


鵜住居の方のこの言葉を聞いたとき、不覚にも
目からあふれ出そうになるものを抑えるのに必死で、

且つ、私の稚拙な画力では
赤いハートに描くことしかできませんでしたが

ワークショップが終わった後、高齢者の方たちが
わざわざこの絵の前に来て、わたしに
「これが一番大事」と伝えにきてくれました。

それから上の絵の左下に描けた言葉。

「やってもらうだけじゃなく私たちも頑張らなくちゃ」
「鵜住居に住んでよかったと言われるようにしなくちゃ」


そうなんです。

今回会場でもあった公民館は
鵜住居地区生活応援センターでもあり
見守り拠点施設にもなっていて

でもスタッフの人数ってとっても少ないですよね。
(私が平日、公民館に伺ったとき
 5人もいらっしゃらなかったような…?)

もし町民3800人が、行政におんぶにだっことなったら
スタッフのみなさんが…疲弊してしまいます。

釜石市の資料にはこんな言葉がありました。
「住民自らの力で」「自立的発展」
「鵜住居の地域経営を担う」「にぎわい創出」


復興の次のステージへ進む時期に
来ているのかなとも思いました。「こんな未来にだけは絶対したくない」そんなネガ反転させるところに
鵜住居が進むべき本当のポジ未来があるはず。ネガはポジの裏がえし。下の絵:左側=「いいところ、自慢できるところ、誇りに思っているところ」だけ見てしまうと
他地域と変わらないように見えますが、これまでのネガがあってのこのポジです。

文脈が違う、絵筆の重みが違う、意味が違う
ということを忘れずに見て頂けたらと思います。

ちなみに「人なつっこい 人の受け入れがスムーズ」というポジは
「閉鎖的」という地方も多い中、とってもステキな強みと思いますし
実際この3日間釜石で過ごして感じてました!

例えば、バスを待っている間、話しかけてくれたおばあちゃんは
橋上市場で魚屋さんをやっていた方で
「釜石の人でラグビーに関心無い人多いんだよ」と教えてくれたり(^^ゞ
でも「ダンナさんは新日鉄釜石の応援で東京まで行っていた」なんて話を聞かせてくれたり

居酒屋のおやじさんは
「昔は釜石の選手が普通に飲みに来てくれて、みんな知りあいだったよ」
なんて話を聞かせてくれたり

帰りに釜石駅前のシープラザ釜石でお土産にとワカメを買っていたら
「昨日スタジアムでゆりえちゃんと一緒に居たでしょう!」
とお店の人に声をかけられました(≧▽≦)

この気質、生かさないわけにはいかないし、実際この後
その気質を生かせそうなアイデアが描けてきています♪

下の絵:右側から「こんなことできたらいいな」の
アイデア発表を絵にしたものです。

↓写真をクリックすると拡大して見れます。こんなことできたらいいな」のアイデア発表で描いた中で
私の絵筆が一番に実現してほしいと反応したのが
スマホ教室

というのも、アイデアの元は「高齢者のために」だったそうですが
アイデアを絵にしてみたら「スマホ教室」から派生して

ネット上でもっと鵜住居地区の情報が共有されたり
会話できる仕組みができたら…と絵が勝手に広がって

前半で描いた「ネガな絵」
解決してくれそうな絵」が描けてきたからです。

前半で描いたネガとは、みんなのほっとけない鵜住居の状況の1つに
「引きこもりの絵」を描いていました。そして
「だれ一人として見逃してはならない」という思いも。

そんな人達ともつながる絵が描けたのが
この「スマホ教室」!ネガとポジがつながった!

↓写真をクリックすると拡大して見れます。ちなみに私自身、事前に東京で「鵜住居」についての情報を
ネットで探したのですが、「釜石」の情報はたくさん出てくるけれど
「復興」の進捗状況や「ラグビー情報」は出てくるけど

「鵜住居」の「地元ならではの情報」がほとんど出てこなくて困りました。

地元の若い人や、他地域に移り住んだ人たちにも、
今の鵜住居の「普段の日常」がリアルに届くと、いいな〜。

(そもそも地域や地方のまちづくりの議論で
 必ずしもこの絵が描けるわけでもないですよ〜)

下の絵は、「鵜住居への関心が薄れるのがイヤ」
「観光の目玉をつくりたい」
という思いから生まれたアイデア。

↓写真をクリックすると拡大して見れます。1つは「三陸鉄道を江ノ電化!」「水族館をつくる」と発表したチームのアイデアと
「水陸両用バスを走らせる」と発表したチームのアイデアをあわせて描けた

鵜住居の祭り「虎舞(とらまい)」の柄の水陸両用バスに乗って
根浜(ねばま)海岸から大槌湾へGO!という絵。

(水族館はあまりにお金がかかりそうだったのと
 立派な水族館が日本中にできているので、どうせなら
 三陸の天然の水族館のほうがいいな〜という私の想いが混ざってます)

もう1つは「フィルムコミッション 映像撮影誘致」というアイデアを
鵜住居のシンボル大漁旗「富来旗」に思いを込めて描いてみました。

鵜住居の人たちは「人懐っこく」「世話好きで」「寛容」なので受け入れ体制も抜群。
その温かさに映画監督も喜んでいるという絵が自然に描けてきました。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

でも、これらの絵(アイデア)で、見失っていけないのは
なんのためにそれを実行するのか、そして続けていくのか。
目標を見失うと、単発の仕掛けで終わりかねません。

子供たちの声が聞こえる鵜住居」という未来につながる
施策であることが大事。そこに施策を実施する意味があると思いました。

今もすでに数多くの支援・施策が行われていると思います。
地元の人たちも、NPOの方も、行政の方たちも
未来に向かって様々な取り組みをされていると思います。

でも、それぞれがバラバラに動いていたら…
それは非常にもったいない

5年後も10年後も「子どもたちの声が聴こる鵜住居」にするためにという
同じ目標に向かって進むために絵巻物を使っていただけたらと思います。

また同じ思いを共有できる仲間を集めにるために
絵巻物を使っていただけたらとも思います。

ハードは整ったのに、みんなに元気がない、活気が無い。
そんなときは間違いなく、置いてきぼりにされている「みんなの気持ち」があります。
情報」は共有されているけれど、「感情」は共有されていない。

感情」を共有できるのがグラフィック絵巻物です。
そして、特に「ネガティブな感情=共通の問題意識危機感」の共有こそが
人を動かす原動力になります。

思いは1つに。でも、いきなりみんなで何かをするのではなく
それぞれの活動に、鵜住居の未来につながる施策を盛り込んでもらって
スモールスタートすることも効果的と思います。

例えば、今すでに始まっている最悪な未来への予兆を回避できるような
「高校卒業後、帰ってこない」
「震災後、友達が鵜住居に戻ってこない」
「外に住んだらその生活に慣れてしまう、住めば都」

といった現状を、打破するような仕掛け・施策が
1つでも2つでも出来ると、それは必ず伝わり、広がっていくと思います。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
抜粋版つくりました↓

鵜住居が未来のために「なんとかしたい問題」ワースト3
http://www.graphic-facilitation.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=488

鵜住居だけの問題じゃない「なんとかしたい問題」
「ワールドカップが終わったら?」「復興後の維持管理って?」「草を刈る人がいない!

http://www.graphic-facilitation.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=489

おススメ!ワークショップアイデア「大きな名札」
http://www.graphic-facilitation.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=490

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
↓おまけ↓ 釜石・鵜住居での3日間の裏ゆにblog

津波伝承施設完成〜高台まで駆けて駆けて津波から自分たちの命を守った子どもたち
http://yunibow.ldblog.jp/archives/52133048.html

釜石でディック・ブルーナさんの想いにふれました@ミッフィーカフェかまいし
http://yunibow.ldblog.jp/archives/52133090.html

釜石 鵜住居(うのすまい)復興スタジアム」でもらったラグビーボール
http://yunibow.ldblog.jp/archives/52133059.html

クロジカ」を目指す三陸鉄道に乗る前に、ぜひ釜石で
釜だんご」を買って、鵜住居で「岩手早池峰飲むヨーグル」を飲んでほしい
http://yunibow.ldblog.jp/archives/52133057.html
GF会議の現場から : comments (x) : trackback (x)
絵巻物1:町の心配や不安事から気持ちを1つに〜熊本県立大学&大津町フューチャーセッション
ゆに>>>7/12
農GUCCHI(のぐっちー)>>>7/12
また新たに20人のグラフィックファシリテーター誕生(^^)/
ゆに>>>1/23
ゆに>>>12/28
maruco>>>12/28
古い記事へ移動