11年前の2009年11月11日「いいねーいいねー」の日を選んで法人化したとき、いつも絵筆を動かしながら念じている「Unify(1つに)なあれ」という思いを込めて、社名を株式会社ユニファイナアレと決めました。(バイデンさんの先日のスピーチに「Unify」という言葉があってちょっと反応…)

「Unify(1つに)なあれ」。そのためにも「ポジの前にネガ」。これからもネガネガドロドロ喜んで、絵筆で思いっきりくすぐって明るく楽しくネガからポジへ泣いて笑って他責から自責へ絵巻物でご支援したいです。特に、今年はこのコロナ禍で、オンラインの状況も増えれば増えるほど、リモートワークで同じ空間で働かないことが常態化すればするほど、「ネガを共有して心から本当の共感で1つになりましょう」という想いは強くなりました。

参加者は全員オンライン参加でチームビルディング&グラフィックファシリテーション

先日も、30人近いメンバー全員がオンライン参加というワークショップが立て続けにありました。どちらも、司会進行をしてくれる事務局と私だけが本社会議室からオンライン参加という状況。

開催前、事務局が心配していたのは共通して「メンバーが大人しい」「全員一斉に顔をオンにした状態では発言しないかも」「論理的な議論が得意な人たちだから…」「チャットなら得意だと思うけど…」「匿名でなければ本音は言えないかも…」「愚痴や不満を言えたら言えたで、言いっぱなしで終わってしまわないか」etc. どうしたら安全な場をつくってネガを吐き出せるのか。一人一人が腹落ちしてしっかりポジへ転換できるのか。いろんな想いをめぐらせて当日を迎えました。

でも、やっぱり終わってみれば、毎回思うのは「どこが喋らない人達なんですか!?」「みなさん本音で語ってくれるじゃないですか!」これはオンラインになっても変わらない感動体験でした。なんとかしたいから腹が立つ。嫌いは好きの裏がえし。ネガの反転にこそ自分達でも気づいていない本当のポジ(未来)が描けてくる。ネガからポジへの変容に立ちあうたびに、やっぱり「ネガ最高!」ネガポジはやめられません。

上の写真のピンクの付箋は、PCとスマホの合計6台に貼られたグループ番号。ブレイクアウトルームに分かれた全グループの会話を聞きたいという私のために、事務局が機器を手配し各グループの番号をふってくれました。

ちなみに2020年、オンラインの現場を経験して想定外の嬉しい体験が2つあったので、今日という日にメモしておきます。

1つは、普段リアルな場で私がグラフィックフィードバックしているとき、メンバーの数が多いと絵巻物に近づけないので、細かいところまではよく見えていない状態が起きているのですが、オンライン参加の場合、みなさんは各自が目の前のパソコン画面で絵巻物を拡大してハッキリくっきり見られるようになりました。

そのためか、なんだかいつもより、感じ方、受け止め方、琴線に触れている度合いが深いようで、絵の読み解き方が鋭くてドキッとする発言が多々ありました。「ネガの絵から実はじぶんたちがお互いを思いやってしていたことが分かって嬉しかった」「みんな実は同じ思いだったんですね」「絵にしてもらって自分の気持ちを受け取ってもらったらスッキリした」「オンラインでもこんな気持ちになれるんですね」と、とても素直な言葉で語ってくれました。日頃言えなかった苛立ちや辛さ、自分でも気づいていなかった寂しさや悲しさを「言えた」すがすがしさと、「自分だけじゃなかった」喜びで、リモートワークで物理的に居る場所は離れていても、お互いの想いが響き合っているのが、本社会議室にいる私たちにまで伝わってきました。

そんな対話に立ちあうたびに毎回、事務局も私もナミダが出そうになります。画面を通して参加者からあふれでてくる温かい気持ちに包まれて終わった後には毎回、事務局チームと抱き合いたくなほどの高揚感(もちろんフィジカルディスタンスで抱き合えないけど)。私自身、全身がポカポカしてくるという身体変化まで起きてきて、とにかくこれまで以上に「ネガから生まれるポジティブパワー」を全身で浴びています。

もう1つは、チャット機能のすばらしさ!チャットが特に効いたのは「ポジ=未来の発想を広げる」ところ。普段のリアルな場では、じつはネガは盛り上がるけれど、その反転のポジワークは毎回みなさんには慣れない思考を使わせるので停滞しがちなところ。でもそれが、チャット機能のおかげで、全員で、しかも短時間で、ワクワクする未来発想が生まれてきて正直ビックリしました。

「全員で発言対話しながらチャットも歓迎」という合わせ技で、チャットに書き込まれた中身は事務局の人に読み上げてもらうと、それに応えるようにどんどんチャットが書き込まれて、これぞまさに「共創」「みんなで描いた」未来が描けてきて、想定以上の出来栄え。事務局も「すごいスピードでアイデアが出てきましたね!」と興奮気味。ただ、おかげで描く量が倍以上に増え、正直、わたしのほうは呼吸する暇もなく、、、毎回、手が痙攣しています(嬉しい悲鳴)。もっと場数を踏んで早く慣れたい。

当初は「チャットですら発言をためらう人たちなので…」「読み上げられたくない人はダイレクトメッセージで送るルートも用意しておこう」といった、安全な場づくりに思考をめぐらせることで精いっぱいだったので、嬉しさも倍増でしたが、改めて成功の秘訣は?とふりかえると、事務局の彼ら彼女たちが、ひとつひとつのチャットを丁寧に拾って読み上げて、とっても素敵な合いの手を入れてくれたことにあります。

「『もっとみんなに相談したい』そうだよねーそうだよねー」とか。
「それが出来たら、さらにどんな良いこと起きそう?『自然とミスが減る』うんうん、そうだね~」とか。
「わ、◎◎さん、コメントありがとうございます『みんなで幸せになりたい』私もそうです!」などなど。

そんな嬉しそうに反応されたらチャットを書き込む人たちもさらに書きたくなりますよね。グラフィックファシリテーションとはみんなの気持ちを汲み取る作業。事務局の皆さんが丁寧に一人一人の「気持ち」を汲み取り続けてくれたからこそ描けた絵巻物でした。

2020年11月11日の本日、弊社、株式会社ユニファイナアレは設立して満11年。新しい可能性を模索しながらも、これからも変わらず「Unify(1つに)なあれ」をカタチにするために「ネガ最高でしょ?でしょ?でしょ!!」と言い続けていきたいと思います。

12期目もどうぞよろしくお願い致します。