こんにちは。グラフィックファシリテーター®やまざきゆにこです。

「ネガティブな感情を吐き出しきる」ことが前提のグラフィックファシリテーションでは「どんなアイスブレイクをしようか」主催者や事務局の方と相談しています。参加する人たちの性格や組織文化にあわせたアイスブレイクを用意しないと一転(アイスフリーズ!)ネガティブな想いを語ってもらうまでに時間がかかってしまったりするからです。毎回、結構、真剣に「どんなアイスブレイクをしようか」話し合って決めています。

そんな打合せの中から今回は人気のアイスブレイクの1つ「血液型あるある」をご紹介します。上の絵と下の絵は、実際に「血液型あるある」を実施したときに描いたものです。あなたの血液型は何型ですか?上の絵と下の絵に描かれているあなたの血液型の「あるある」を読んで、「そうそう!」と言いたくなるもの、ありますか?

進め方
①A型、B型、O型、AB型のグループ(テーブル)に分かれます。
②自分たちの血液型の(自分が思う、または、周りからよく言われる)「良い面」「ダメな面」を全員で付箋いっぱい書き出しましょう。
(1)まずは各個人で書き出し 2分
(2)グループ内でシェアしながらダイアログ 5分
③全体発表:各グループ(テーブル)「良い面」と「ダメな面」それぞれ3つ発表してください。

ポイント:質より量、重視!とにかく楽しみましょう♪

1グループ3~5人がおススメ。例えばA型が16人いたら4グループに分かれます。一人一人がいかにたくさん楽しく「じぶんらしさ」を発話できるかが、アイスブレイクではいちばん大事なので。

こんなネガをあつかうワークショップにおススメ

自分たちの会社や組織、仕事や人間関係について感じているモヤモヤネガネガを、参加者に忖度なく吐き出してほしいワークショップ。(ネガティブを扱うといっても、カスタマー視点に立って愚痴や不満といったネガティブな感情を吐き出すワークショップや、初対面でその日だけのアイデアソンなら、そもそもアイスブレイクが不要な場合も多いです。)

こんな参加者が集まるワークショップにおススメ

参加メンバーが同じ組織で働いていながら、自分のプライベートなことや自己開示が苦手なメンバーが多い場合。(自組織のモヤモヤについて語るワークショップでも、参加メンバーが、普段から個性や自己主張が強く、血液型で分けられることに抵抗のある場合や、海外の方が多いワークショップでは、このアイスブレイクが逆効果の場合もあります。)


【このアイスブレイクから期待できる効果

・血液型を楯に使えることで、じぶんから切り離して語れるようで、気づいたらじぶんのことを話しているという気軽さがあります。例えば、参加者が普段は、じぶんの弱さやダメなところを自己開示することに抵抗がある方たちでも、「O型だからおおざっぱなんです」とか「AB型は二面性があるって言われるけどそうじゃなくて…」といった会話が聞こえてきます。
・普段の様子からは分からないお互いのより素に近い性格を知る機会になること。せっかく同じ組織で働いているのに、自己開示の少ない組織ではみなさん想像以上にお互いのことを見た目や思い込みで判断していることが多いのです。
・このアイスブレイクでは、各グループ内の共通点を見つけることは、本来の目的ではありません。グループ内でも「違い」があることが面白くて素晴らしい。一人一人の「個性を表現できる機会」となることがいちばん大事なことになります。
・このアイスブレイクを実施した後、ワークショップに入ると、「なんだかこのことしか話せないな~、B型だからすみません(笑)」とか「こういうことが気になるんですよね、だってA型だから(笑)」といった発言が聞こえてきたりします。普段の役職や肩書を忘れて一個人としての想いを語ってほしいワークショップには、そんなふうに効果を発揮していきます。

【このアイスブレイクを導入する、もう1つの狙い

付箋の書き出しに慣れてもらう。短時間で質より量で手を動かすことを体感してもらうため。時間の短さを体感してもらいテンポをつかんでもらうため。
「ネガ」を書き出す練習をしてもらうため。「ネガティブな発言はするべきではない」という思い込みを取り払うため。「ネガとポジは裏がえし」であること、「ネガの共有は楽しい」ということを体感してもらうため。

よかったら使ってみてください♪